2015年5月15日金曜日

徒然

長いです。

春先からボーカルレッスンに通い始めた。グループレッスンで出費は月に一万ほど。それなりの額なのでどうしようか迷ったけれど、始めてしまった…通い始めたあとにいきなり生活保護の受給額減らされた時は、嫌がらせかよと思った。
運動代わりに…というのは建前で、退屈に圧殺されないようにという不純な動機で始めたけれど、週に一回でも予定が決まっていると、何となく漫然と過ごしているような感じがして、まあ良い、と思う。後は安くなればもっといい。

先日、同じグループの、もう十年近くレッスンを受けているという人が、ベースでも始めようかなあと言い出して、色々思うところがあった。曰く、自分は向いていないのだという。

向き不向きというのは勿論あって、特に体を使う物事に関しては始める前から体が出来上がっている人がいたりもするので、そういう諸々のファクターによって学習曲線どころかスタート地点から違うというのは当然あるんだけれど、最終的には一部の例外を除いて、長い目で見れば普通に練習量で決まるというのが世の常だ。例外に接する機会が多くて忘れがちだけれど日々の積み重ねは大事だし例外だって積み重ねてる。当たり前だよなぁ。
ただ、その人は明らかに十年やってる割には、というのは使いの短い自分でも実際感じるところがあるし、本人の気持ちも分かる。しかし、家で声を出せる環境がある(旦那さんもバンドしてたりで音楽一家らしい)ので練習は普通にやっているようだし、何が悪いのか。ボクも声出したり楽器鳴らしたりしてもしかられないところに住みたいゾ。週に一、二回、体調のいい日にカラオケボックスに一時間程度篭ったりしているけれど、家なら録音して聴いて確認してみたいなことがすぐできるのに、カラオケボックスではそうもいかない…できなきゃないけど時間が限られているので、片耳押さえて声出しながら確認したりしている。

矢張り、練習効率が悪いのだと思う。原因は恐らくだけれど分析が足りていない。そういう問題は、普通メンター相当の人間に指摘してもらうというのが一番なのだろうけれど、レッスンを受けていると、これではダメかなあと思うところがある。

レッスンというのはなかなか難しいもので、普通の人は何かしら上達が感じられないと矢張り辞めてしまいやすい。レッスンは勿論商売なので、そういう風にならないように、すぐに実践できるアドバイス等が多くなる。他には、できるだけ楽しい雰囲気を作るとか(グループレッスンというのはそもそもそういう側面があると勝手に思っている)、兎に角色々と続けてもらえる工夫をする。塾の講師とかでもなんでも、まあそういうものだろう。塾は本人よりも親とかのアレが大きいとは思うけれど…

そういうレッスンの方針があまり良い方向に働かなかったのではないか。例えば若干フラットしていても、講師の先生はそれを直接指摘することはあまり無い。勿論若干フラットしたぐらいで一々指摘しても仕方ないし、そんなレッスンなら嫌気が差してしまう人が出てくるだろう。そういうのは商売としては矢張りまずいので、所謂ワンポイントアドバイス的なことを教えたりとか、その手の指導のほうが多くなる。あと、基本的の褒めることが多い。一度、自分が褒められた時に、自分ではそう思っていなかったために納得がいかず「そうですか…?」と困惑してたら、講師の人まで困ったように笑ったので、そういう指導方針なのだなと納得したことがあった。そういえば高校生のころ、わざと顰蹙を買うようなことばかり言う先生がいたけれど、あれもそういう方針だったんだろうなあ。あれはまあ、しょうもない先生だった。

閑話休題。若干のフラットを一々指摘しても仕方ないというのは、一時間のレッスンでいえば実際そうなんだけれど、いつまでも指摘しないままというのは良くない。本人が指摘されずとも、自覚できていればそこまでクリティカルではないけれど、そういう人間はメンターなどいなくてもぼちぼち上達するんだなあ…自身の能力を正確に分析できる人間なんてそんなにいない。後天的に身につけられないことはないと思うけれど、そのような事実を認識することのハードルがまず高いので、先天的なものだよなあ…と思う。

件の人は講師を信頼しすぎている面もあると思う。講師の言うとおりに続けていれば、万事うまくいく、という風に思ってしまっているとしたら良くない。現実問題として、一時間のグループレッスンで、全部教えられるわけがないわけで…時間が何倍もあったとしても。悪い点全てを指摘できるような講師はまあいないと思う。いたら紹介してください。

つらつらだらだらと何の纏まりも無く書いたけれど、何かを学んだり教えたりというのは、矢張り難しいなあと思ったという話です。病人が、折角健康でお金と時間と環境もあるのに諦めようとしている人間をやっかんでいるという話でもいいです…

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